高砂菱光コンクリート工業株式会社





「誠実と誠意」をもって信頼に応え、地域社会の発展に貢献

高砂菱光コンクリート工業株式会社

加古川市尾上町池田2075

TEL:079-423-2033

https://sankoh-group.com/production.html

 

操業1979年

ミキサー 2750L x 1基
車 輛 10トン×7台・4トン×3台

 

 

地域社会との調和を目指し、高砂の発展と共に発展

高砂菱光コンクリート工業株式会社は播磨臨海工業地域に位置しています。
1960年台、加古川周辺に工業地域が出来た折、神戸製鋼などの大型の工場の誘致による需要拡大を見越して設置されたそうです。

播磨臨海工業地域は、日本五大工業地域に指定される程大規模な工業地域で姫路市や加古川市等、播磨地方の湾岸を埋め立てて造成されました。
姫路港、東播磨港を有し、交通の便も良く、良質の水にも恵まれ発展、高度成長期以降の日本経済の牽引車として大きな役割を果たしてきました。
現在は化学・鉄鋼等の工場、発電所などが立地しています。
また、近年は工場夜景のスポットとしても人気で、海から工場夜景を鑑賞するツアーや、バスツアー等もあるようです。

 

歴史の古い工業地帯ゆえに、長期間に渡り操業している近隣のメーカー系工場の設備更新に関連した生コンクリートの受注が多いそうです。
「工業地域は大規模な現場が多いので、一回の受注量が多い事や、運搬時間も少ないので、輸送コストや回転率の面で非常にメリットを感じています。」と水田工場長。

高砂菱光コンクリート工業株式会社は、母体である三晃グループの輸送・商社・メーカー・アウトソーシングの4部門の内のメーカー部門を担っています。
三晃グループの始まりは輸送(高砂通運)です。

次に、商社部門の三晃商事が出来て、昭和54年に三晃グループが高砂菱光コンクリート工業株式会社の前身である関西菱光コンクリート工業のプラントを譲り受けて生コンクリートプラントとしてのメーカー事業がスタート、現在に至ります。

2017年には27年ぶりのプラントSB(スクラップ アンド ビルド)、事務所、試験室、機械室を新設しました。
セメント5種、混和材2種、細骨材4種、粗骨材4種に対応出来る設備に、更にチラーも搭載して品質管理へのこだわりが随所に見られます。
チラー(冷却水循環装置)とは、水(液)を循環させて目的の試料、または装置(装置の一部)を冷却、温度制御する装置の総称です。
夏場と冬場で変化する外気温の影響で品質・性能が変化するのを防ぎ、一年を通して同じ条件(温度管理)を維持することが可能です。

また、別工場の事例ですが、過去の水害で浸水被害に見舞われ2ヶ月間操業が止まってしまった事例を教訓に、浸水の被害を食い止めるために操作盤のある事務所及びコンプレッサ、キュービクルのある機械室を嵩上げ施工し、混和剤タンクは機械室屋上に配置する配慮が見受けられました。

環境への配慮としてプラント壁面に太陽光パネルを96枚、事務所屋根には84枚を設置、年間で工場電気代の10%近くを賄う事が出来ています。

信頼の技術力と最新設備で、高品質の生コンを製造し、 輸送部門と連携してクイックデリバリーを実現しています。
JIS認証はもとより、国土交通省大臣 認定も取得し、高強度生コンの製造 技術を確立。有資格者が多数在籍しており、東播磨随一の技術力との評判です。

 

 

 

「人の力=企業の力」何よりも現場従業員が三晃の誇れる財(たから)

三晃グループには野球部があり、日々の練習をはじめ、交流試合や大会に出場する等、精力的に活動しています。
また、地域の駅伝大会に毎年希望者を募って参加しています。
スポーツ交流だけでなく、周辺の清掃活動や年末の餅つき大会と、1年を通して様々なイベントがあり、グループ内での絆を深めています。

 

業務では情報共有を徹底し、月に一回グループでの収支会議があり各部門の責任者が集まって社長に収支の報告をします。
工場は加古川ですが、本社は高砂にあり、グループ会社も近いので社長が頻繁に各事業所を周り、コミュニケーションを大切にしています。

 

社内の育成環境としては、本社で採用した新入社員にグループ企業を見学してもらい、本人の希望や適性を考慮して配属先を決定しています。
入社時には1週間に渡りマナー研修、座禅、お茶の作法等に加え、自衛隊研修とユニークな研修が立て続けにあります。

自衛隊での研修は、与えられたミッションに対して最大限の結果を出すために、チームの一員であることを自覚しながら、主体性を持って考え、行動できる人材になってもらいたいという思いが込められています。

研修を通して、社会生活のルールや仕事の基本である「協調性、主体性、向上心、責任感」などの意識を身につけ、企業の戦力として働くことができるように学生から社会人へと気持ちの切り替えをしてもらいます。

配属後もフォローアップ研修を通して新入社員の成長を見守る体制を整えています。

仕事・地域・プライベートを通して、三晃グループという場所で縁があり集ったメンバーの出会いを大切に、そして従業員一人ひとりが生き生きと働けるように様々な取り組みをしています。

 

 

物流から市民生活まで!地域社会の生活を支える責任感

最近納入した大型物件は株式会社マルアイの物流倉庫新設工事です。
加古川市の神野地区、63283平方メートルの用地にスーパーマーケット、物流センター、事務所、交流スペースが設置される予定です。
近隣の加古川医療センターの利用者や周辺の住民の利用を通して、地域の賑わいと憩いの場を提供する場となる事が期待されています。
また駐車場の一部を災害時の緊急避難場所として提供するなど、市民の生活と安全を守る重要な施設であり、安全の要である高品質な生コンクリートを納入する責任は重大です。

記憶に残る苦労した物件は、加古川中央市民病院の建設工事です。
2012年に大臣認定を取得し、2014年に初めて出荷する事になりました。
基礎より上がMCONFC42(免震基礎はFC60)、更に、基礎部には低炭素型コンクリート(大林組のクリーンクリート)でとの指定があり、認定後初の高強度コンクリートと、低炭素型コンクリートと同時に発注が来たので対応に追われました・・・と当時を振り返る工場長。

低炭素型コンクリートとは、廃棄物を使うことで製造に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減し、なおかつ一般的な生コンクリートとほぼ同等の性能を持つ環境配慮型の生コンクリートです。
セメントに製鉄所から出る副産物の高炉スラグ微粉末を大量に練り混ぜる事で製造時のCO2排出量を抑制、最大で8割のCO2削減が可能という事です。
通常の生コンクリートに比べ、高炉スラグ微粉末の混入量も多く、当時以前のプラントの空きサイロがあったので、なんとか対応出来たそう。

2年後の2016年には神戸製鋼所構内で、同様の低炭素型コンクリート(竹中工務店のECMコンクリート)の発注があり、約2,500㎥の納入がありました。
「低炭素型コンクリートの製造ノウハウに対しても絶対の自信があります!」と水田工場長。
さすが東播磨随一の技術力を誇るプラントです。

 

 

 

自発的意志の尊重と、積極的な教育投資を実施

高砂菱光コンクリート工業㈱は、従業員一人ひとりの成長が、受身ではなく、本人の自主的な取り組みによって達成されていくことを基本的な方針としています。

自ら学ぼうという強い意思・情熱を尊重、そしてその成果を公正、公平に評価し処遇するとともに、従業員に身につけてもらいたいコンピテンシー(成果を生む行動、スキル、技術、技能、資格、知識等)を明確にし、各人の分野とステージに応じた研修、資格取得支援などの教育投資を積極的に行っています。


 

入社1年目の若手社員は淡路島から出てきて、会社の寮で生活を送る19歳、建築物の工程に大いに関われると思い、高砂菱光への配属を希望しました。
生コン工場で勤務する前は、主に体力を使う職種というイメージがありましたが、実際に携わってみると設備の理解・試験技術・JIS規格等々頭を使う事が多く大変な事も。

現在は試験係として現場採取や破壊試験の立会い等、取引先の方と関わる事が多いそうです。

円滑にコミュニケーションを取る能力を身に着け、また生コンクリートについての知識を深めて、質問をされても自分で受け答えが出来るように勉強の毎日です。

高砂菱光コンクリート工業㈱はコンクリートの製造、施工等に携わっている技術者の資格を認定し技術の向上を図るとともに、コンクリートに対する信頼性を高め、建設産業の進歩・発展に寄与することを目的として「コンクリート技士」「コンクリート主任技士」「コンクリート診断士」等多種多様な資格取得を支援しています。

インタビュー時も「今後、しっかりとした知識を身に着け、「コンクリート技士」にもチャレンジしたい」と意気込みを語って頂きました。


 

自分の仕事に、そして共に働く仲間に誇りを持ち、日々生き生きと働いている。

そんな従業員が集まる企業を目指しているんだという印象を強く受けました。

人手不足と若手不足が課題となっている生コン業界において、次世代の担い手の確保と働き甲斐の創出は重要です。

高砂菱光コンクリート工業㈱は、2つの課題を克服するべく様々な施策を講じ、確実に成果を出されています。

健全な未来がようやく開けてきたこの生コンクリート業界で、高砂菱光コンクリート工業㈱で働く生き生きとした若者達のような人材が、沢山活躍してくれることを願ってやみません。

 


© The ready- mixed concrete cooperative of Greater Osaka.
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