組合員工場S&B特集 Vol.3 ㈱関西宇部 堺工場

  • 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 12.つくる責任、つかう責任

大阪広域生コンクリート協同組合は「4つの行動理念、三方良し+α、善悪の判断」を推し進め健全な組合運営を行っています。

その結果、組合員工場においては近年安定的な利益の享受がもたらされ、その恩恵が従業員の待遇改善や、老朽化した工場設備の更新という形として現れています。

持続可能な経営には「人材育成・設備投資・利益確保」の充実が不可欠です。

今回の特集では、「設備投資」にあたる工場のS&Bの事例を、数回に分けて紹介しています。

第3回目は阪南ブロックの㈱関西宇部 堺工場です。

 

※SB:スクラップアンドビルド(scrap and build)

老朽化・陳腐化が進み、物理的または機能的に古くなった設備を廃棄し、高能率の新鋭設備に置き換えること。

 

3.㈱関西宇部 堺工場

〒592-8332

堺市西区石津西町15-2

TEL : 072-241-0461

FAX : 072-241-0533

設立年月日 : 1957年4月

前プラントの稼働年数 :  33年

SB期間 : 約5ヶ月

更新した箇所 :  BPプラント、メイン供給BC、洗車場

ミキサーの型式・容量 : ZCROSS NEO WHR-2800 2.8㎥(北川鉄工所)

 

 

土台・メインのベルトコンベアーは50年以上経過

以前の設備は関西電力火力発電所の現地プラントを移設したもので、かなり年季が入っていた。

メインのコンベアには、阪神大震災以降ずれが生じており危険な状態だった。

3年前にはベルトコンベア上部の部品が折れ、荷上げが出来ず代納を依頼するなどのトラブルも発生した為、設備更新に至った。(地下にあるベルトコンベアの土台は今回更新せず、随時更新予定。)

 

 

粉塵飛散対策で周辺環境へ配慮

以前のベルトコンベアは老朽化によりカバーの劣化や破損が進み、剥き出しになっている箇所があった。

今回のS&Bで、むき出しになったベルトコンベアを全面覆うことで粉塵の飛散問題が解決した。

 

 

練り混ぜ時間・ミキサ内の洗浄工程が短縮

系列工場(吹田工場・港工場)ですでにジクロスを採用しており、使用実績と、メーカーの北川鉄工の対応の良さが機械選定の決め手となった。

工場の出荷状況に合わせ、ミキサの容量を3000Lから2800Lとコンパクトにしたこともあり、以前に比べ一般配合の際は5秒程練り混ぜ時間が短縮され、業務効率が向上した。

ミキサ内の洗浄に関しても、練水が壁を洗い流すように放出されるため、練り混ぜ後のミキサ内にほとんど生コンが残らず、羽根を水で流す程度でミキサ内の洗浄が完了する。

 

 

洗車場に残水処理設備「硬まるくん」を導入

以前は脱水機でスラッジ水を絞って、汚泥を産業廃棄物として処理していた。

硬まるくん導入後は、脱水機・スラッジ水水槽が不要となり最終的にコンクリートガラとして処理が可能になった。

この設備を使用すれば、自動でコンクリートガラが成形されるので、ミキサー車の洗浄や残コン処理にかかる工程・人員の軽減につながった。

また、汚泥よりもコンクリートガラの処理費用が安価なため、産廃処理量及び費用の削減も可能となった(試算によると年間百万円前後の削減が可能)。

 

 

プラント外壁の断熱性能

以前のプラント外壁はトタンだったため、西日が差す時間帯などは熱が籠もり特に夏場の作業環境はとても過酷だった。

新しくなったプラントは外壁の遮熱性能が高く、換気扇もついたので、以前とは比べ物にならないほど作業環境が改善された。

 

 

工場の推しポイント

フルメッキ仕様のプラント外壁は性能も外観も推しポイント!

硬まるくんは、敷地に余裕がある工場にはぜひおすすめしたい!

新しくなった供給ベルトコンベアも、ジクロスネオの性能も、とにかく働きやすくなった新しい設備に大満足。

また、新旧プラントの基礎柱が比較できるのも特徴。

 

 

次世代のために

堺工場は敷地がとても広く、メンテナンスにとても時間と労力がかかっている。

今回新しく導入した「硬まるくん」の様に、対応できるものには積極的に設備や仕組みを導入し、次の世代が働きやすい様に無駄を省き、作業の効率化とメンテナンスの簡素化を図っていきたい。

また、高強度のJISを取得し、特殊コンクリートにも対応していきたい。

 

© The ready- mixed concrete cooperative of Greater Osaka.
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