有限会社 さくら生コン

資源循環型社会を視野に入れた最先端技術を推進

有限会社 さくら生コン
中央ブロック
大阪市住之江区北加賀屋3-1-5
TEL: 06-6684-3939

操業 2006年

ミキサー 3300L × 1

 

 

時代の変化に寄り添い進化し続ける街とさくら生コン

中央ブロック所属のさくら生コンがある大阪市住之江区の北加賀屋界隈は、大正時代から木津川の河口付近を中心とした造船業で栄えてきました。高度経済成長期には河岸に造船所群、周辺に下請け工場や倉庫がつくられ、そこで働く人々のための住宅や商店が派生して町が形成された地域です。

そんな北加賀屋の情景も時代とともに移り変わり、現在は、かつての造船所跡地を利用した「クリエイティブセンター大阪(略称、CCO)」など、若者がアートを発信する街へと進化を遂げました。

さまざまな展示やイベント、大規模な見本市にも使える複合施設であるCCOを有する造船所跡地は、2007年に経済産業省の「近代化産業遺産」にも認定されている最先端の街になりました。

造船、そしてアートの街として有名な北加賀屋界隈は、我々生コン業界では「生コンの銀座通り」の異名をもつ地域でもあります。
近隣に生コン工場が点在しており、それぞれの工場とのコミュニケーションも活発です。
各工場の試験担当者はライングループを作り、配合計画書の連絡事項、現場情報、試験の連絡事項を共有しているそうです。

同じ協同組合、同じブロックに所属する仲間として、お互いに協力し、また高めあっていく関係を構築している姿勢は、まさに「相互扶助」の精神を体現しており、素晴らしいと感じました。

木津川の河口を過ぎると、見えてくるのは大阪湾です。
海に近い地域には潮を含んだ強い海風が年中吹き、周辺の金属類を錆びさせます。
海辺にはその利便性から工業地帯が多く作られますが、工場の設備を傷める塩害にたいして、工場は様々な対策を必要とします。
さくら生コンの工場のシンボルであるピンクのペンキにも、実はそんな塩害対策の一つ、塩害に強い塗料を使用し、海風によるサビを防止しています。

 

 

最先端の技術力を支える企業力と人間力

さくら生コンの有資格者はコンクリート技士5名、コンクリート主任技士が2名です。
松山社長の意向で、社員は全員資格取得が必須です。
なんと、試験事務の女性社員さんも一昨年コンクリート技士の資格を取得され、さくら生コンはプロフェッショナル揃いです。
「メーカーの講習会に参加してもらって資格取得の為に勉強してもらっています。技士を取ったら主任技士、次は診断士とステップアップを目指していきます。

高い技術力が自慢のさくら生コンなので、生コン・人材共に常に高みを目指す姿勢を大事にしています!」と西工場長。

 

若手社員の中塚さんは28歳。
元々試験代行業者の営業をされていました。
試験代行業社は、現場試験で既に出来上がった生コンを扱うことしかなかったので、試験練りを始めるまでに様々な準備や作業がある事を知って生コンの奥の深さを知ったそうです。
入社して1年以内に技士の資格を取得した中塚さん、次は主任技士を目指すため日々勉強に打ち込んでいます。

中塚さんのトレードマークは白い眼鏡、実はこの眼鏡にも仕事をする上でのこだわりがあるようです。
もともと黒いメガネだったのですが、新しい職場で、少しでも早く顔を覚えてもらいたい!コミュニケーションを積極的に取りたい!という思いから、インパクトのあるメガネを利用して「白メガネの子」と覚えてもらう狙いがあるそうです。

今後は、自分のような若い働き手で生コンのイメージを変え、もっと「働きたい」と思ってもらえるような業界の環境づくりに貢献したいと語って下さいました。

 

さくら生コンでは、JIS規格の他にも、様々な種類の大臣認定を取得してきました。

平成18年のJISの認証取得、平成20年にはMCON-1868の大臣認定を取得しました。

また、多様なニーズに対応出来るよう、NN+FA15%置換やBBLM各種セメントを利用した高強度コンクリートの単独大臣認定(MCON-3022MCON-3700MCON-4148)、Fc2136の高流動コンクリートの単独大臣認定(MCON-3944)を取得しています。


 

さらに新技術情報提供システム(NETIS[ネティス])への登録実績もあります。

NETISとは、国土交通省のイントラネット及びインターネットで運用される公共工事等における新技術に関わる情報の共有及び提供を目的としたデータベースシステムです。

さくら生コンは、平成23年に環境型社会に貢献するコンクリートとして、高炉スラグ細骨材・高炉スラグ粗骨材・フライアッシュを使用したコンクリートを登録しました。

当時は設計事務所などにも足を運び製品の良さを説明して回ったと言います。

再生資源を使うので環境に良い事と、乾燥収縮が比較的小さいことなどが特徴のコンクリートです。

現在でも上記の材料を使用しており、今後も高炉スラグとフライアッシュを組み合わせた配合を提供していく方針です。

 

 

 

苦労した物件は三井不動産ロジスティクスパーク堺新築工事

普通強度領域の高流動コンクリートを免震ベースプレート下の基礎に施工しました。

実施工前に実験用の型枠とベースプレートも設置し施工実験を2度実施、施工者や管理者など20数人集まって実験をしたのですが、1回目の実験では型枠が膨らんでしまい実験が中止しました。

鉄板の厚みを変更したり配合を変更、打設方法を変更したり、みんなの意見をくまなく汲み取りバイブレータの掛け方・種類を変更等、打ち合わせは実験前と後と合わせて全部で34回実施されました。

配合や施工方法の詳細な所まで協議し、工事監理者・施工者・製造者が一体となり、品質の高い構造物を作り上げることができた物件でした・・・と西工場長は当時を振り返っておられました。

 

 

 

社会に、環境保全に貢献する資源循環型企業の先駆けとして

さくら生コンは、毎年藤木工務店の新入社員を対象とした工場見学の受け入れをしています。

今年で4回目の実施となる見学会では骨材・スラグ骨材・軽量骨材・40ミリの骨材・フライアッシュとセメントの感触の違い、混和剤など、工場内の全ての材料を見たり触ったり体感してもらいます。また、ミキサー・材料受入設備・品質管理体制もしっかり見学してもらい、理解を深めて頂いています。

皆さん事前に質問を考えて来られるそうで、鋭い質問もありひやひやするそうです。

 

 

最後に、さくら生コンの魅力を西工場長にお伺いしました。

社長までの距離が近く、話や提案をしっかり受け止めて挑戦させてもらえるところ、そして材料の種類の多さと大臣認定のコンクリートの種類の多さ、特に高流動コンクリートに関しては性能に自信を持っているところがさくら生コンの魅力であり、強みだそうです。

 

今後は、大阪広域生コンクリート協同組合の一員として、来るべき資源循環型社会を視野に入れた高炉スラグ細骨材・高炉スラグ粗骨材・フライアッシュ・回収水等のリサイクル材の使用を推進していきたいとおっしゃって頂きました。

大阪広域生コンクリート協同組合は2019621日の通常総会にてSDG宣言をしました。
さくら生コンの推進する事柄はまさしくSDGsの目指すゴールにあてはまる事業です。

さくら生コンの知恵と技術をSDGsの活動の中で大いに発揮してくださる事を期待しています。

© The ready- mixed concrete cooperative of Greater Osaka.
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