災害時における下水処理水の緊急輸送等に関する協定書を締結しました

  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう

大阪市と大阪広域生コンクリート協同組合は(以下、「本組合」)、近年全国各地で発生している大規模災害の教訓を踏まえ、災害時における生活雑用水の確保を目的とした『災害時における下水処理水の緊急輸送等に関する協定書』を締結しました。

 

令和6年能登半島地震では、広範囲で断水が発生し、飲料水はもちろん、トイレ・洗浄・清掃などに使用する生活雑用水の不足が深刻な問題となりました。自治体による給水活動が行われても、飲料水の確保が優先されるため、生活雑用水まで十分に行き届かない状況が続き、多くの住民が不便を強いられました。

この経験を踏まえ、災害時における水の確保は「飲料水」と「生活雑用水」を分けて考える必要性が明確になりました。特にトイレ用水の不足は避難所運営に大きな支障をきたし、衛生環境の悪化や二次被害のリスクを高める要因となります。

協定締結の目的と背景

大阪市内で大規模災害が発生し、水道供給が停止した場合、飲料水は行政による給水活動で確保されます。しかし、生活雑用水については十分な量を確保することが難しく、避難所や地域住民の生活に深刻な影響が生じる可能性があります。

そこで本協定では、

・大阪市が管理する下水処理水を生活雑用水として活用

・本組合が保有する輸送車両を活用し、必要な場所へ緊急輸送

・近隣住民および避難所からの要請に応じて供給という体制を整備し、災害時の水不足を解消

高度処理水を活用した大阪市の防災体制

大阪市が管理する下水処理施設では、通常の処理工程に加えて高度な水質浄化を行う「高度処理水」を生成しています。この高度処理水は、飲料用途には使用できないものの、トイレ洗浄や清掃などの生活雑用水として十分な安全性と品質が確保されています。さらに大阪市では、阪神・淡路大震災での深刻な断水被害を教訓として、災害時に高度処理水を生活雑用水として供給する体制を長年にわたり整備してきました。これにより、災害時に不足しやすい「トイレ用水」を確保し、避難所の衛生環境を維持するための重要な水源として活用できるようになっています。

高度処理水は、井戸水や雨水など地域に存在する他の水源と併用することで、都市部における水供給体制を多層化し、災害時のレジリエンス向上にも寄与します。

大阪広域生コンクリート協同組合の役割

本組合は、生コンクリート輸送で培った車両運用能力と広域ネットワークを活かし、災害時に迅速な水輸送を行います。

・大型ミキサー車による大量輸送

・組合員工場を拠点とした広域対応

・地域住民・避難所への柔軟な供給体制

これらの強みを活かし、行政だけでは対応しきれない部分を補完することで、地域の安全・安心に貢献します。

地域防災力の向上に向けて

本協定は、行政と民間団体が連携し、災害時の水不足という課題に対して実効性の高い解決策を示すものです。大阪市と本組合は、今後も協力体制を強化し、訓練や運用体制の整備を進めることで、地域住民が安心して暮らせる都市づくりを推進してまいります。

災害はいつ発生するか分かりません。だからこそ、平時からの備えが何より重要です。本協定が、災害時の生活環境を守り、地域の安全を支える大きな力となることを期待しています。

© The ready- mixed concrete cooperative of Greater Osaka.
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