ナニワ生コン株式会社

街づくりを支え続けて50年、幸せの実現と社会の進歩に貢献してきた軌跡

ナニワ生コン株式会社
http://www.osakaseiken.co.jp/
茨木市豊川3-7-10
TEL: 072-643-0963
操業 1974年
ミキサー 3300L x 1基
車 輛 10トン×10台・7/8トン×5台

 

 

「ファースト・コールカンパニー」を目指して

ファースト・コールカンパニーとは、「顧客から真っ先に声がかかる企業」、「変化を経営する会社」の事です。
「何かあったときには1番に声を掛けて貰える企業を目指す!注文があったら断らない、受けてからどうするか考える」という藤中社長の方針に則り、顧客価値の無限の変化に自らが変化し、持続的成長を実現する会社を目指しています。

この考え方は、外部のコンサルティング会社から講師を招き、幹部候補生の研修、経営戦略の勉強をしていく中で取り入れたものです。

ナニワグループは販売、製造、輸送を三位一体で補う事で顧客のニーズに応えていきます。
全社、全社員が同じベクトルを向く為に頻繁に研修や会議を行い、意識統一をしています。
例えば毎週月曜日は朝7時から8時まで社長、工場の代表と営業の代表、輸送の代表が集まって営業会議で情報共有します。
毎週、毎月様々な会議で予定が埋まっています。

また、人間力を高める取組みとして積極的に外部のコンサルや人材育成企業のセミナーを取り入れています。
経営コンサルティング企業から講師を招き、課長クラス・経営陣クラスに分けてナニワ塾を開催、立場や役職に合わせて自分で課題を決めて取り組んだりイベントの企画をするなど「自分で考えて行動する」力を養ってもらいます。
社員育成や離職対策の一環として社外研修も実施、新入社員と中堅社員を対象とした自己啓発セミナーに年2回対象の社員に参加してもらっています。

 

 

苦労した物件は、努力と成果、豊富な経験とともに成長をもたらす

今までで苦労した物件は新名神高速道路箕面トンネル東の現場、施工主は大成建設。
早朝から夜遅くまで納入があったり、トンネル工事では中流動コンクリートの配合も難しかったそうです。
日報、月報などを始め提出する独自の書類が多く、試験課担当者は苦労していました。
夏場の舗装コンも機械の故障やドラムから生コンが出で来ないことが多く、毎週ドラム内にこびりついたコンクリートをハツっていたそうです。
ネクスコ基準の試験練りの材料準備(砂を5ミリアンダーのふるいに掛ける等)も大変でしたと苦労話が絶えません。

また、大林組のよみうり文化センターも100Nの超高強度生コンクリートでの納入で、前段階での共同認定取得にとても苦労したそうです。

地域によって需要がある生コンクリートの種類は様々ですが、田島工場長が30年掛かってようやく巡りあった超高強度・中流動コンクリートの配合案件を、若手の西原さんは入社して1年もたたない内に、このよみうり文化センター・新名神で経験しました。
工場が1番忙しい時期で1ヶ月の出荷量が10000㎥まで増加、田島工場長も「これだけの出荷量は初めての経験、初めて尽くしの年でした。」と当時を振り返っておられました。

西原さんはバラセメント車に乗っていた所を引き抜かれ、今は試験課の主任として仕事に従事しています。
バラセメント車に乗る前は、とび職人の仕事をしていた為、生コン打設現場は見ていました。
その当時は納入された「ただの生コンクリート」という認識でしたが、実際ナニワ生コンで働くことになり、生コンクリートが「ダンプやバラセメント車が材料を運び、物件に合わせた配合表を元に生コンを練り、試験を何回も繰り返し、色んな人が関わって苦労した結果」であると知り感動したと言います。

仕事に対しては「何でもやろう、やってみないと何も分からない!」という気持ちを大事に日々過ごしています。
仕事に対する積極的な姿勢と、入社早々多忙で貴重な経験をたくさんした結果、わずか2年で田島工場長が「オールマイティー」の太鼓判を押すほどの実力者に成長。

 

 

5S活動の徹底が社内の意識や環境を整え、また周辺地域との関係も良好に

5S活動とは

・整理

・整頓

・清潔

・清掃

・しつけ(教育・育成・習慣)

工場を常に清潔に保つことで、従業員が気持ちよく働ける環境を整えます。
社員同士で清掃活動をすることで職場や仲間、仕事に対する愛着が湧き、更に仕事に対する意識が高まります。
その結果がお客様に接する姿勢や製造する製品に良い影響をもたらします。

昨年の大阪北部地震では、事務所内の棚やディスプレイが倒れものが散乱し大惨事だった経験から転倒防止の対策も早急に対応しました。

工場で一番の若手の石原さんは生コン業界は未経験、時々ミキサー車に乗って生コンクリートを現場に納入することもあります。
「自ら赴くことで、お客様との接し方や現場の雰囲気や生コンクリート扱い方を学んでもらう事が真の目的です。」と田島工場長。

工場のすぐ横には民家があり、騒音やミキサー車の撹拌の音に対してご意見を頂くこともあります。
粉塵対策として、場内土間流しはもちろんのこと、工場周辺の道路並びに周辺民家前道路を軽自動車に水タンクを積み込み、定期的に散水も行っています。
また周辺には農業用水路があり、定期的に底ざらい清掃活動も実施しています。
工場での作業が朝の7時から夕方の18時の範囲を超える場合は近隣の住民の方に詳細を記載したビラを持参してご挨拶に伺う等日頃からコミュニケーションを大事にして、早朝・夜間出荷を可能にしています。

この様に5S活動を実施することで、自然と社員の意識改革、新人の多様な面から育成、周辺地域との良好な関係を築くことが出来るのだそうです。


 

日々確認、声掛けを徹底していても危険な作業も多く、事故の危険は常に隣り合わせです。
ナニワ生コンでは発生してしまった事故を教訓に、安全啓蒙活動として月初めの第一営業日に腕に「8月4日(事故が起きた日)を忘れるな!ナニワグループ0災の日」と書かれた安全リボンを付けて仕事をします。

また、販売店や協力会社も呼んで年1回安全大会を開催、各工場では安全サークルを月1回行い、安全委員会(正副2人ずつ)で集約して全従業員に報告、周知することで事故防止の意識を高めています。

 

 

社業を通じて幸せの実現、そして社会の進歩に貢献

ナニワ生コンでは、豊中第十一中学校の生徒を対象に年1回、職場体験の受け入れを実施していて今年で12年目になります。

豊中市の市立中学校では、生徒に自分の生き方を考える一つの機会として、1年生でボランティア活動、2年生は公共施設や事業所などで3日間職場体験を行っています。
藤中社長の息子さんが在学中に豊中第十一中学で、職業体験の受入先を探しているという話を聞いたのがきっかけで、子供たちの未来のため、そして少しでも社会に貢献出来ればという思いで受け入れを継続しています。

職場体験実習はカル(CUL)と名付けられています。
“CUL”とは、「(生きる力を)育む」を意味する英語のCultivateと、Community(地域)、Unique(特色)、Learning(学習)のそれぞれの頭文字を取り、「地域で特色ある学習を」という意味も込められているそうです。

安全講習や生コンの仕組みの勉強の他に、実際に試験練りをしたり、現場に行って打設を見学したり、自分で作ったテストピースの破壊試験をしたりと充実の内容です。

詳しくはナニワ生コンの公式ブログを御覧下さい。

http://www.osakaseiken.co.jp/blog/staff.php?y=MjAxOC0xMg==

 

そして、昨年でナニワグループは創業50周年を迎えることができました。
昨年11月17日には手作りの記念パーティーを身内で開催、みんなで合唱したり出し物をしたりと楽しい時間でした。

また、毎年1月には淀川区加島にある香具波志(かぐはし)神社で全社員が参加して安全祈願祭を行います。香具波志神社は、商売繁盛、勝運、厄払いのご利益で知られる神社です。安全祈願の後は神事に参加した一同で新年会も兼ねてお神酒や撤饌(おさがり)を頂く直会(なおらい)を執り行います。

他にも年に1回社員旅行、花見、バーベキュー(安全大会の後で)等、福利厚生が充実しています。
ナニワグループは飲み会、花見等のイベントごとも多いですが、今回取材させて頂いた中で一番驚いたのが会議スケジュールの多さです。

昭和43年、先代が夫婦で始めた小さな建材屋は、50年の時を経てナニワグループという立派なグループ企業へと成長しました。
沿革をお伺いしましたが、これまでの道は苦労も多々あったようです。
しかし、先代が長年この業界で培ってきた信用や人脈が発揮され、販売・製造・輸送の三位一体グループ企業としての地位を確立しました。

現社長は二代目、ナニワグループのさらなる成長と進歩を見据え、「ワンマン経営」からの脱却を掲げ奮闘されています。
一流企業の様な組織体制、情報共有システムを構築し「計画経営」「組織経営」を実践しながらも、昔ながらの中小企業のような人の温かみも息づいている素晴らしい企業のスタイルを実現されていました。

© The ready- mixed concrete cooperative of Greater Osaka.
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