株式会社 光榮

「一歩前に!」がキーワード

 

株式会社 光榮

神戸ブロック

神戸市北区山田町下谷上字下の勝13-1

TEL: 078-581-1240

創業 1972年

ミキサー 2300Lx 1台

車輌 10tx 7台、4tx2台

 

 

 

神戸市北区の閑静な住宅街と自然に囲まれた有馬街道沿いに、株式会社光榮はあります。

徹底した設計監理と品質管理のもと、ユーザーの様々なニーズに応えるとともに、各種試験の実施とデータ解析により、独創性、開発・設計技術力を大いに生かした製品を提供しています。

また、始まりは小型プラントという背景もあり工場面積としてはあまり広くはありませんが、地形の特徴を活かした独創的な配置となっています。

国道から骨材ヤードにすぐに入れるように山の斜頸を利用した入り口を設計、さらに落差を利用して地下に貯蔵瓶を設置、ベルトコンベアーの動線を最短にする事でメンテナンスの箇所を最小限に抑えるなど、コンパクトで機能性・経済性の高い設備を実現しています。

 

 

 

「安心して下さい、神戸の中心地に近いんです!」

新神戸トンネルを使うと市内中心部まで最短20分と近いのですが、地図上で見ると距離があるように思われ、「遠い」というイメージが常につきまとい、仕事の受注という面では長年苦労してきました。

「距離」というマイナス要素に打ち勝つ術として、「品質」で勝負しようと先代が決断、どこにも負けない品質を実現するためSBを実施し、当時高価だったジクロスを導入しました。

結果、高強度・高流動が増加傾向にあった背景も後押しとなり、高層物件の受注をこなす中で「㈱光榮は遠い」というイメージも徐々に払拭していくことが出来ました。

SBの話が出た当時はサブプライムローン問題などの影響で景気も悪く、㈱光榮の財政状況にも不安要素がある中「大きな借金をしてまで・・・」という意見もあり、経営陣で何度も話し合いが行われました。

SBから13年経った現在、当時を振り返ると、今の㈱光榮があるのは、あのSBがあってこそ、先の事を見据えて決断をした当時の社長の判断は正しかったと皆が確信しています。

 

 

 

 

先代の社長が命名した社名に込められた思い

「光榮」という名前には、会社と、そしてそこで働く従業員とその家族が「光り栄える様に・・・」という思いが込められています。

「従業員には苦労をかける事も多々ありますが、㈱光榮を選んで働いてくれているからには、仕事にもやりがいを、そして従業員だけでなくその家族も含め、みんなが幸せになってほしいという思いで経営しています。」と代表取締役の鍋田氏。

ご自身が生まれた年に㈱光榮が創業した縁もあり、自分の人生とともに歩み成長してきた会社は家族のようだといいます、そして創業から47年間、この神戸の地で事業をさせて頂いてきたという地元への思いも強く、自治会の盆踊り大会に協賛したり、防犯協会の集会にも参加し、事故・防犯への取り組みに協力しています。

周辺の地域のみなさんと関わる中で、地域の一員として少しでも親しみを持ってもらいたい、と熱い思いを語って下さいました。

 

 

 

最近納入した大型物件は大林組の神戸阪急ビル東館建替え工事

地下3階、地上29階 、延床面積は約28,500㎡

旧神戸阪急ビル東館のデザインをビルの 低層部で再生し、 ビル内には、商業施設、オフィスのほか、宿泊主体型ホテルが入居予定で、神戸を訪れるビジネス客や旅行者のホテル需要を見込んでいます。

最上階となる29階には港町神戸の景観を楽しめる展望フロアが設けられ、神戸の新しいランドマークとなることでしょう。

 

「阪急神戸三宮駅」「JR三ノ宮駅」「地下鉄三宮」などの乗り換え動線の確保が必須であり、2段階に分けて施工されているため工期が約5年に渡る長期物件となっており、取材時は上層部のホテル部分を増築中でした。

現在までの総出荷量は5880㎥、MCON 1700m3(内CFT850m3)に及びます。

施工では、コンクリート充填鋼管構造・CFT(Concrete Filled Steel Tube)も採用されており、中庸熱ポルトランドセメントを使用したMCONで対応しました。

CFT構造は、円形または角型の鋼管にコンクリートを流し込んで柱にする構造(鋼管柱)で、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄骨造(S造)に続く第四の構造と呼ばれています。

CFT柱は、断面は小さくても強靭で、フロアスペースを大きく取りたいという要望に応える為採用された構造です。

また、CFT柱は様々なタイプがあり、建物の規模やデザインに応じて使い分けることにより、コストの低減と工期短縮を図ることが可能だそうです。


 

 

 

苦労した配合は大林組の旭通第一種市街地再開発に伴う施設の新築工事と震災後の耐震補強工事

マンションの新築工事で中庸熱ポルトランドセメントMCON、80Nの配合で苦労しました。

関東では良く使われる配合らしいのですが当時関西では馴染みがなく、また、メーカーによって特性の差が大きく出るという事もあり、一般的なマニュアル通りスムーズにいくものではありませんでした。

セメントの特性を把握するのに、手探りの中で何度も試験練りを重ねました。

現場からは、工期の短縮だけでなく、初期にある程度の強度も出て、仕上がり面も良かったという声も頂き、出荷を担当した工場として、満足のいく結果を出すことができました。

 

また、耐震補強工事が多く行われた時期には、柱の増打ちの際に配筋が出来ない箇所の強度を補うため生コンクリートの中にファイバーを添加した特許工法である「セスレット工法」というものを扱いました。

初めて見た時は、生コンの状態がガサガサで、品質が保持されているのか不安になった思い出もあります。

また、ファイバーは現場投入だったものの、出荷が終わった後のドラム内の清掃も通常の工程では処理出来なかったりと、手間が掛かりました。

これからファイバー入りの出荷が増えていくのかな・・・と覚悟しましたが、程なくして落ち着き、ホッとしたこともありました(笑)と伊藤工場長。

 

 

 

 

有資格者100%を実現させたモノ

㈱光榮は、製造・試験等を担当している男性スタッフ4名全員主任技士です。

試験課と、生コンのことを熟知したバッチャーマンが共に㈱光榮の高い技術力を支えています。

 

不景気が長く続いた時代もあり、人に対する投資が難しい状況でしたが、社員と会社の成長のため工夫してきました。

毎週月曜日には朝礼があり、毎月1週目は社長が、2週目からは従業員が全員の前で「話す」という機会を設けています。

話す順番は年間スケジュールで決まっていて、話す内容は自由です。

仕事の事、趣味の事、家族の事、楽しかった事や辛かった事まで、各々が自分の言葉で伝えます。

「自分で考えて、表現する力を養うこと」が目的ですが、普段あまり話す機会のない人の話が聞けたり、喋り方にも各々個性が出ていて、聞いていて楽しいそうです。

社長から従業員に対して今後の経営方針や将来のビジョンを伝える重要なコミュニケーションの場にもなっています。

また、チャレンジしたいことがあれば積極的にサポートしてきました。

「自分で考え、決めて実現できる様になっていく」、それを会社が応援してくれるという手厚いサポート体制が、個々のモチベーションと成長を促進し、結果、㈱光榮の技術力が培われていったのでしょう。

 

技術部長の新宅氏は工場に勤めて20年以上になる工場で1番の古株です。

入った当時はまだ協同組合にも加入しておらず土木関係の出荷がほとんどだったそうです。

協同組合に加入後は土木以外の注文も頂ける様になりました。

社長の方針でもある、「仕事は断らない」「新しいことにチャレンジ」を実践していく中で、受注の割合が逆転していった記憶があります。

逆転したタイミングで当時出始めだったジクロスの二軸強制練2300Lのミキサーを導入、製造に掛かる時間や出来上がった生コンクリートの性状が劇的に変わったそうです。

 

そして一番の年長者は有井さん、なんと御年82歳の現役です。

現在は総務の仕事を担当されています。

これだけ長く仕事を続けられてきたのは、アットホームな勤めやすい環境があってこそだとおっしゃっていました。有井さんの存在は、㈱光榮が昔から従業員を大切にされてきた結果だと感じました。

 

 

 

「誠心誠意不言実行」

これが、㈱光榮の経営信条を表すのにぴったりな言葉です、と鍋田社長。

㈱光榮の従業員は皆、仕事に誠心誠意を持って臨み、黙って成すべきことを実行するプロフェッショナルだという自負があります。

㈱光榮は、新しい物を敬遠するのではなく、積極的に取り入れてきました。

新しいものを取り扱う際には苦労は付き物です。

しかし、その苦労から得られた経験・情報・実績は確実に自分たちの強みとなってきたことを身を以て実感しているからです。

 

今、大阪広域は多くの工場が「業界を良くしたい」という志のもと一つにまとまり、『大阪広域生コンクリート協同組合』という大きな団体となりました、努力の結果、価格も安定してきています。

今後私達組合員がするべきことは、大阪広域の政策にご理解とご協力を頂いてきた顧客の皆さんに対して、商品の質やサービスなど、様々な形でしっかりお返しをし、貢献していく事だと心得ています。

組合員全体が、品質・技術・サービスの底上げ・統一を進める為にいろいろな取組をしている中で、㈱光榮も、組合の一員として新しいことにチャレンジし、大阪広域の発展に貢献していきたいと思っています、と力強い言葉を頂きました。

 

これからも、㈱光榮の発展とご活躍を応援させて頂きます。

 

 

㈱光榮の近所に「やきもち地蔵尊」が祀られた小さなお堂があります。

地元では有名で、「願い事をひとつ叶えてくれる」ご利益があるそう。

こじんまりとした、雰囲気の良い場所ですので、お近くに来られた際は、ぜひ願掛けに行ってみては如何でしょうか。

 

© The ready- mixed concrete cooperative of Greater Osaka.
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