ムラタ生コン株式会社

「セールスドライバー」という戦略で時代を生き抜く

 

ムラタ生コン株式会社

西ブロック

箕面市半町3-14

TEL: 072-722-5358

操業 1986年

ミキサー 2000L × 1基

車輌 8t× 4台、3t× 2台

 

 

西ブロック、箕面の滝からは少し外れた、かつて参勤交代で大名が泊まる宿のひとつ「半町本陣」が置かれた歴史ある土地にムラタ生コン㈱があります。

1966年に前身である村田建材として創業し、1986年にムラタ生コン株式会社として生まれ変わり、1999年2月にはJIS規格を取得しました。

創業以来「業界初」という信念をモットーに、顧客に愛され、時代をリードし、業界と地域社会に貢献出来るような企業を目指し、日々業務にあたっています。

従業員は全部で8名、事務・試験が5人、乗務員が2人、試用期間中が1人です。

 

 

 

 

最近の大型物件

・三井不動産ロジスティクスパーク茨木

敷地面積は約32,800坪、延床面積約73,300坪、地上6階建ての物流倉庫です。

大阪広域に加入してすぐの2017年9月の竣工で物件の総数量は10万㎥に及びました。

 

・北大阪急行線延伸に伴う特殊街路部整備工場

北大阪急行線電鉄では、現在の終点「千里中央駅」から箕面市内までの2.5kmの区間に2つの駅を設け、2023年度の開業を目指して現在も工事が進められています。

ムラタ生コンが生コンクリートを納入している現場は延伸工事と外構工事を並行して行う現場で、出荷の総数量は約5万㎥ありました。

この延伸をきっかけに、通勤や、休日の過ごし方など北摂で暮らす人々の日々の暮らしが便利で豊かになると期待されています。

 

 

 

記憶に残る苦労した配合

国文都市4号線の延伸区間で施工された、彩都トンネル工事に採用された生コンクリートの配合には苦労しましたと江田社長。

仕様にNEXCOの施工管理要領をベースとして高性能AE減水剤に膨張材を使用、現場でバルチップ(繊維補強材)を投入して覆工コンクリートを打設する現場でしたが、初めての経験だったため、バルチップの投入前後の品質維持に苦労したそうです。

また、通行ルートが規制され、現場までの距離もある中、連日インバート工、覆工コンクリートの打設の繰り返しの、さらに他の現場も重なりとても慌ただしく日々を送ったことが印象に残っているとのことでした。

 

 

 

 

住宅街に囲まれた立地故の試練を強みに

ムラタ生コン㈱の工場は住宅密集地にあります。創業当初、工場周辺には何もありませんでしたが、経済発展による人口の増加により工場周辺には次々と住宅が出来ていきました。

過去には、周辺地域の住民の方から騒音や振動に対してご意見を頂くこともありましたが、何度も説明会を行い、理解をして頂けるよう尽力してきました。

また、前面の道路が狭く車の離合が出来ないため、自主的に警備員を2名体制で配置し、一般車両と歩行者の優先・安全確保に努めてきました。

その成果もあり、過去に一度も事故が発生したことがありません。

近隣住民との信頼関係も良好となり、地元の箕面祭りや、工場の近くで開催される盆踊りへの協賛させて頂いています。

地元警察の勧めで過去に交通安全協会の委員も務めさせて頂いており、地域住民との信頼関係の構築・維持に力を入れています。

 

 

 

 

ムラタ生コン㈱の「セールスドライバー」

生コンクリートの打設現場では、ミキサーの乗務員一人ひとりがムラタ生コン㈱の顔であり、コミュニケーションを通じて営業活動が可能な絶好の場所であることから、ムラタ生コン㈱では乗務員を「営業マン」と捉え、挨拶の徹底・ネクタイの着用・丁寧な話し方・もちろん荷降ろしもプロフェッショナルに・・・と教育を行っています。

次の仕事に繋がるようなアクションを、例えば次回の打設日を聞いて運転日報に書き込んで事務所が確認、営業が外回りに行く時に参考にしていました。

 

新しく入った乗務員は、見習い期間中に一定のレベルまでの底上げを徹底しています。

例えば、打設箇所の呼び方(業界用語)を実際の現場の写真を見ながら説明、ベース、立ち上がり、ガレージ土間、マンションの外構などを覚えてもらう所からはじめ、従業員はドライバーも含めコンクリート技士の資格取得を義務付けています。

朝礼では、1日の現場の進入路の確認と、特に北摂地域は道が狭いので現場もピリピリしているところが多く注意喚起を徹底しています、ドライバーの待機部屋には各現場の地図がずらりと並び、いつでも確認することができます。

「ムラタのドライバーの無線はとても活気があるんですよ」と江田社長。

通常は「現着」「取り開始」などのやり取りだけですが、ムラタ生コン㈱のドライバーは現場に着いたら30秒~1分半の会話の中で、大体の所要時間や、詳細な現場の状況を工場に伝えなければいけません。

「ベースで取りが早いので、5~10分で終わります」とドライバーから無線が入れば、配車スピードを上げて現場を速やかに終わらせて次の現場に・・・ムラタ生コン㈱では「いかに稼働率を上げ成果をあげるか」に重きを置いているので、ドライバーは現場把握能力や状況判断力など、様々な能力が必要とされる重要なポストであると同時に、ムラタ生コン㈱の「誇り」でもあります。

 

 

 

 

「若い世代の業界に対するマイナスイメージを変えたい!」という思いを胸に

ムラタ生コン㈱で一番の若手は、ミキサーの運転手見習いで入社3ヶ月目の榎さんです。

前職は電気配線の工事をされていました。

毎日「感電=死」という危険との隣合わせで常に気が抜けず、空調工事が多かったので猛暑の中汗だくになりながら何件もの現場をはしごする過酷な環境だったそうです。また、土日の作業も多く休日も安定しない中、肉体的、精神的に、そして将来性にも限界を感じ転職の意思を固めたそうです。

現場で自ら作業する事は好きだった為、現場に携われる仕事を・・・と探す中でムラタ生コン㈱との縁が繋がりました。

電気工事の作業中、遠目で生コンクリートの受け入れを見たことはあった程度で、入社前のイメージは昔ながらの3K(きつい・汚い・危険)だったそうです。

不安を抱えつつ実際に働き始めると工場内やミキサー車、作業環境は清潔が維持され、整理整頓も徹底、従業員の対応は親切・丁寧、スケジュール管理もしっかりされており、ギャップが衝撃的だったと言います。

「出身が箕面・豊中方面とは離れているので土地勘がなく不安でしたが、先輩たちの丁寧なサポートに助けられ今までミスなく業務にあたれています。福利厚生もしっかりしており安心して働けます。今は何もかも勉強中の身なので、何事にもチャレンジして色々な経験を積み、一人前になれるよう励みます!」と前向きな言葉を頂きました。

 

榎さんもそうであったように、生コンクリート業界に対する世間のマイナスイメージが根強く残っている中、逆に現場レベルでは安心して働く環境が十分に整ってきています。

人手不足の解消や後継者確保の解決には、現場と世間とのギャップを如何に埋めて行くかが課題だと改めて痛感しました。

 

 

 

インタビューの最後に、江田社長がこれからのビジョンをお話してくださいました。

「ムラタ生コン㈱は、やる気さえあればどんどん昇進する会社なので、やる気のある従業員を増やし、従業員とその家族にも安心してもらえる様な会社を目指し、繁栄させていきたい。

昭和61年から、オーナーが築いてきた様々な価値あるモノを次世代にどうやって継承していくか、日々試行錯誤です。」とのこと

業界初の試みで成功し、発展してきたムラタ生コン㈱には、成果につなげる為の発想力と実行力が備わっていると感じました。ムラタ生コン㈱のこれからの進化と活躍を応援しています。

 

© The ready- mixed concrete cooperative of Greater Osaka.
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